在宅勤務ができるケアマネの職場を選ぶときは、自宅で行える業務と、訪問や出勤が必要な業務を分けて確認しましょう。「週2日在宅可」という説明だけでは、通勤や外出がどこまで減るかは分かりません。
勤務の予定を具体的に比べたい方は、在宅・出勤・訪問の予定を確認する表へ進んでください。在宅の日数、使う端末、勤務中の連絡を一つの予定として整理できます。
在宅勤務の日数を、業務と実施場所に分けて確認する
厚生労働省は、介護事業所のテレワークについて、職種や業務に応じた考え方を示しています。居宅ケアマネの書類作成等でも、利用者への支援や職務に支障が生じず、個人情報を適切に管理できる体制が前提です。
求人に在宅勤務の記載があっても、対象業務や利用できる時期は応募先に確認する必要があります。入職直後から使えるのか、研修後に申請するのか、曜日の変更があるのかまで聞くと自分が希望する働き方と比べられます。
| 確認する言葉 | 具体的に尋ねること | 判断に使う回答 |
|---|---|---|
| 週2日在宅可 | 対象となる業務と曜日、訪問や出勤が入る条件 | 終日在宅の日か、訪問の前後に自宅で記録する日か |
| 直行直帰可 | 訪問前後の連絡、記録場所、書類の取扱い | 事業所へ戻る作業と、自宅でできる作業の区別 |
| 柔軟に働ける | 始業・終業、休憩、中抜けの申請、変更する手順 | 本人が調整できる範囲と、承認を要する範囲 |
| オンラインで対応 | 対象業務、利用者側の条件、訪問へ切り替える場面 | 職場が確認した条件と、個別に確認する条件 |
自宅で計画を作成することと、利用者への訪問をオンラインに置き換えることは別の話です。居宅介護支援の基準では、アセスメントの訪問面接や、条件を満たす場合に限ったオンラインのモニタリングが定められています。
オンラインのモニタリングには、文書による利用者同意のほか、関係者の合意や訪問面接の頻度などの条件があります。在宅勤務の応募条件を確認する段階では、訪問が残る前提で予定を聞き、本人同意だけですべてをオンラインにできるとは考えないでください。

架空例Aで、在宅・出勤・訪問の予定を比べる
ここからは実在の求人や著者の体験ではない架空例です。応募者Aは週2日の在宅勤務を希望し、応募先から「火曜と金曜は在宅可。ただし訪問の予定を優先する」と説明されました。
| 業務と予定時期 | 実施場所と必要な出勤・訪問 | 端末・連絡・情報管理 | 変更する条件と未確認 |
|---|---|---|---|
| 月曜の会議・相談 | 事業所で実施するとの回答 | 法人の端末で記録し、管理者へ相談 | 会議の曜日が変わる場合の連絡時期は未確認 |
| 火曜午前の記録 | 自宅で実施できるとの回答 | 貸与端末を使用し、始業時に連絡 | 午後の訪問へ自宅から向かえるか未確認 |
| 火曜午後の訪問 | 利用者の居宅へ訪問する予定 | 訪問後の連絡方法は説明あり | 訪問後の記録を自宅で完了できるか未確認 |
| 金曜の計画作成 | 自宅で実施する予定 | 相談は業務用の連絡手段を使用 | 急な来所相談時に誰が対応するか未確認 |
| 端末が使えないとき | 自宅で復旧できなければ対応変更 | 不具合の連絡先は説明あり | 出勤の指示者、移動、勤務記録の扱いは未確認 |
Aさんが最初に確かめたいのは、火曜の訪問前後に事業所へ立ち寄る必要があるかです。「在宅可」と回答された2日を、そのまま通勤も外出もない2日として比べると、入職後の予定がずれてしまいます。
質問は「火曜は自宅から訪問し、その後も自宅で記録できますか。事業所へ戻る作業があれば、内容と頻度を教えてください」と具体化できます。金曜の来所対応についても、担当者と連絡の流れを別に確かめましょう。
回答が「直行直帰が可能で、来所対応は当日の出勤者が担う」であれば、その予定が自分の希望に合うかを検討できます。回答が「都度判断で出勤も多い」であれば、在宅日数の表示だけでは決めず、具体的な勤務例や出勤を求める条件の説明を追加で求めましょう。
訪問先が遠い場合は、訪問移動と車両の条件も合わせて確認してください。在宅勤務の日でも移動や車両の準備が必要なら、その条件を勤務予定に含めて比べます。
端末、記録、費用は在宅勤務を始める前にそろえる
介護のテレワークでは、記録の保存先だけでなく、画面や会話から情報が漏れない環境も確認します。個人情報保護委員会のガイダンスでも、事業者による安全管理措置や従業者への監督が求められています。
出典:厚生労働省・介護事業所等のテレワーク留意事項、個人情報保護委員会・医療介護個人情報ガイダンス
機器の費用と、利用者情報を扱える機器かどうかは別々に確かめてください。私物端末を用意できることだけを理由に、私用のメールやクラウドへ記録を移してよいとは判断できません。
| 確認項目 | 応募先へ聞く内容 | 回答を受けて決めること |
|---|---|---|
| 端末と接続 | 貸与の有無、認められた機器・接続方法、設定の担当者 | 購入が必要か、設定や研修後に始められるか |
| 記録と紙資料 | 保存先、印刷・持出しのルール、回収や廃棄の手順 | 自宅で扱える業務の範囲 |
| 作業環境 | 画面と会話を家族等から守る方法、会社の確認方法 | 必要な環境を自宅で確保できるか |
| 費用と不具合 | 通信・機器の負担、故障時の連絡先、代替手段 | 自己負担と、業務が止まったときの対応 |
架空例Bで、私物PCを使う説明を具体化する
架空の応募者Bは「自分のパソコンがあれば在宅勤務ができる」と聞きました。支給端末の有無も、法人が認める接続方法も分からず、家族と共用するパソコンを使ってよいか迷っています。
Bさんは購入や設定を先に進めず「認められる端末の条件と記録の保存先、費用負担、相談先を確認したい」と会社へ伝えます。氏名を消した記録であれば持ち出してよい、という自己判断も避けてください。
貸与端末と専用の接続方法が用意され、環境確認と研修後に開始するとの回答なら、その準備期間を入職後の予定に含められます。担当者によって説明が違う場合や具体的なルールが示されない場合は、在宅勤務の開始条件を未確認として残し、管理者や情報管理の担当者へ説明を求めましょう。
勤務中の連絡と、時間外の対応を分ける
在宅勤務中に相談できる相手、急な連絡を受ける方法、始業・終業や休憩の記録を確認しましょう。自宅にいる時間のすべてが勤務になるわけではなく、勤務場所と勤務時間を別々に整理する必要があります。
求人の説明と条件書面では就業場所、担当業務、時間の記載を照らし合わせてください。厚生労働省のモデル労働条件通知書にも、就業場所や業務の変更範囲、始業・終業等を分ける欄があります。
終業後や休日にも電話を受ける場合は、時間外の連絡と当番を別に確認してください。在宅勤務を選ぶことと、所定時間外にも対応できることを同じ条件として受け取らないようにしましょう。
訪問や出勤が必要な場面と端末の準備、相談の流れまで説明がそろうと、自分の希望と比べられます。不明な項目が残る場合は、誰からいつ回答を受けるかを決めてから判断しましょう。
場所が変わっても書類の準備や確認が自分に残るなら、事務支援と自分に残る作業も確認すると負担を見積もりやすくなります。内定後は、担当業務と勤務条件の照合で、面接の説明と書面の対応を確かめてください。
- 在宅勤務可なら、利用者への訪問もなくなりますか
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在宅で行える事務作業と、訪問面接等の業務は分けて考えます。オンラインのモニタリングにも条件があるため、実際に残る訪問と出勤を応募先へ確認してください。
- 私物パソコンを用意すれば、すぐ在宅勤務を始められますか
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法人が認める端末や接続方法、情報管理のルールを確認する必要があります。機器購入や記録の移動を先に行わず、準備と研修を含む開始条件を確かめましょう。
この記事の執筆範囲
企業で人事部長・経営企画部長を経験しています。介護分野では、人材紹介事業の運営・求職者対応と、介護施設向けの採用代行に携わっています。
現在は中小企業診断士事務所で、HR DDなど人材と経営に関わる支援を行っています。この記事の記入例は、書き方や確認手順を示す仮想例です。
参考資料と確認日
本文の根拠資料は2026年10月4日に確認しました。確認手順や質問例は、読者が自分の条件を整理するための編集上の提案です。
書き込み用の資料
手元で整理する場合は、勤務と兼務の確認表(PDF)、ケアマネ勤務先比較表(PDF)を使ってください。必要な記入欄に、ご自身の状況を書き込んでください。
