ケアマネの転職面接で聞かれる質問10選|回答例と逆質問

※本記事は2026年8月時点の情報をもとに作成しています。採用基準や面接で確認される内容は法人・事業所によって異なります。回答例はそのまま暗記せず、自分の実際の経験に置き換えて使用してください。

この記事でわかること
  • ケアマネの転職面接で確認されやすい10項目
  • 回答を組み立てるときの考え方と回答例
  • 逆質問・給与・担当件数・入職前条件の確認方法
目次

ケアマネの面接は模範回答より質問の意図を理解する

ケアマネジャーの転職面接では、志望動機、退職理由、担当件数、ケアプラン、多職種連携、今後のキャリアなど、実務に近い質問が多くなります。

準備するときに重要なのは、正解らしい文章を暗記することではありません。

面接官がその質問から何を確認したいのかを理解し、自分の経験を事実に沿って説明することが重要です。

職業紹介や医療介護領域の採用・人事に携わった経験をもとに、本記事ではケアマネの面接で確認されやすい10項目を、回答の組み立て方まで含めて整理します。

面接全体で確認されやすい4つのポイント

個別の質問へ進む前に、面接全体で確認されやすい要素を整理しておきましょう。

確認される要素面接で伝えたい内容
経験・専門性担当してきたケース、サービス種別、得意領域
業務管理担当件数、記録、訪問、緊急対応の進め方
連携・調整利用者・家族・医療・介護事業者との関係づくり
転職理由・今後なぜ環境を変えるのか、次に何を実現したいか

この4つを事前に整理しておけば、質問の言い回しが変わっても対応しやすくなります。

ケアマネの転職面接で聞かれる質問10選

Q1 志望動機を教えてください

確認されやすいこと:応募先を選んだ理由と、これまでの経験とのつながり

理念への共感だけで終わらせず、応募先の特徴と自分の経験をつなげます。

回答の流れ:これまでの経験 → 応募先で関心を持った点 → 入職後に活かしたい経験

回答例

これまで居宅介護支援事業所で在宅生活を支えるケアマネジメントに携わってきました。医療機関との連携が必要なケースを経験する中で、より多職種連携を深めたいと考えるようになりました。貴事業所では医療との連携に力を入れていることを知り、これまでの経験を活かしながら連携力を高めたいと考え応募しました。

実際に経験していない得意分野や応募先の特徴を作らないようにしてください。

Q2 転職理由・退職理由を教えてください

確認されやすいこと:転職の背景、同じ問題が次の職場でも起こらないか

退職理由を無理に前向きな話へ変換する必要はありません。人員不足、待遇、上司との関係、家庭事情など、実際の理由を事実として短く説明したうえで、次の職場で何を重視するかへつなげます。

回答例

現職では欠員が続き、担当件数と周辺業務が増えたことで、ケアマネジメントに必要な時間を確保しにくい状況が続いています。職場とも業務分担を相談しましたが、短期的な改善が難しいため、担当体制や業務分担を確認したうえで次の職場を検討することにしました。

前職への批判を長く話すより、事実、改善のために行ったこと、転職先で重視する条件の順に整理すると伝わりやすくなります。

Q3 これまでの職歴とケアマネ経験を教えてください

確認されやすいこと:どの環境で何を経験してきたか

勤務先を時系列で読み上げるだけでなく、サービス種別、担当業務、役割、得意領域をまとめます。

整理する項目

  • 介護職・相談員などケアマネ以前の経験
  • 居宅・施設などケアマネとしての勤務先
  • 担当したケースの特徴
  • 医療連携・認知症・看取りなど経験した領域
  • 後輩支援・主任・管理者などの役割

数字を使う場合は、実際に確認できる担当件数や経験年数だけを使います。印象を良くするためにケース数などを作る必要はありません。

Q4 現在の担当件数と業務の進め方を教えてください

確認されやすいこと:業務量への対応力と応募先の担当体制との適合

2024年度介護報酬改定では、居宅介護支援費Ⅰは45件以上から逓減、居宅介護支援費Ⅱは50件以上から逓減する仕組みとなっています。つまり逓減前はそれぞれ44件、49件です。厚生労働省:令和6年度介護報酬改定における改定事項について

ただし、この44件・49件は無理なく担当できる適正件数を示す数字ではありません。

面接では現在の担当件数に加え、訪問予定、記録、緊急対応などをどう管理しているかを説明してください。

回答例

現在の担当件数はおおむね30件前後です。訪問予定は月単位で管理し、訪問後の記録をためないよう当日または翌営業日までに入力するようにしています。緊急対応が重なった場合は、期限のある業務を確認して優先順位を組み直しています。

件数は自分の実数へ置き換えてください。

Q5 ケアプランを作るときに大切にしていることは何ですか

確認されやすいこと:アセスメント、本人本位、多職種連携への考え方

利用者本位という言葉だけではなく、実際に何を確認し、どうプランへ反映するかまで説明します。

回答例

本人が希望している生活と、現在の生活上の課題を分けて把握することを大切にしています。本人の言葉だけで判断せず、生活環境、家族の状況、サービス事業者からの情報も確認し、本人の希望を実現するために何が必要かを整理してプランへ反映します。

Q6 対応が難しかった利用者・家族への経験を教えてください

確認されやすいこと:感情的な場面での対応と、問題の整理方法

苦手な人はいないと答える必要はありません。難しかった状況を説明し、どのように情報を集め、関係者と相談し、対応を変えたかを伝えます。

回答の流れ:状況 → 課題 → 自分の対応 → 結果 → 学び

個人情報が特定されるような病歴、家族構成、地域名などは面接で細かく話しすぎないようにしてください。

Q7 多職種連携で心がけていることを教えてください

確認されやすいこと:情報共有と調整の進め方

ケアマネは、介護サービス事業者、医療機関、地域包括支援センターなど、複数の関係者との調整が必要です。

情報を多く伝えることより、相手が判断するために必要な情報を整理して共有する姿勢を説明するとよいでしょう。

回答例

連携先へ相談するときは、現在の状態、本人・家族の希望、確認したい点を分けて伝えるようにしています。急ぎの相談と定期的な情報共有も分け、相手が判断しやすい形で連絡することを意識しています。

Q8 今後のキャリアをどう考えていますか

確認されやすいこと:応募先で経験したいことと中長期の方向性

必ず主任ケアマネや管理者を目指す必要はありません。

医療連携を深めたい、施設ケアマネを経験したい、後輩支援に関わりたいなど、自分の方向性を説明します。

相談援助の幅を広げるために社会福祉士とのダブルライセンスを検討する場合は、ケアマネと社会福祉士のダブルライセンス|活かせる職場と取得ルートも参考になります。

主任ケアマネを目指す場合は、研修・更新・管理者要件を【2026年版】主任ケアマネになるには?研修・更新・管理者要件を解説で整理しています。

Q9 施設ケアマネの場合、介護業務との兼務は可能ですか

確認されやすいこと:介護業務への対応可否と、求人側の兼務条件との適合

ここでは協力姿勢を見せるために、対応できない夜勤や身体介護まで可能と答える必要はありません。

介護業務の経験、現在対応できる範囲、夜勤やシフトの制約を正確に伝えてください。

また、施設ケアマネの求人では、ケアマネ業務と介護業務の割合によって働き方が大きく変わります。応募者側からも兼務割合を確認しましょう。

Q10 最後に質問はありますか

確認されやすいこと:応募先への理解と、入職後のミスマッチを減らすために何を確認するか

逆質問は意欲を見せるためだけのものではありません。応募者が職場を判断するための時間でもあります。

給与、休日、残業、担当件数などを質問しても問題ありません。すでに求人票や説明で分かっていることを繰り返すのではなく、まだ判断に必要な情報を確認してください。

ケアマネ面接で使いやすい逆質問

逆質問は、仕事内容、体制、労働条件の3領域に分けると準備しやすくなります。

領域質問例
担当体制ケアマネ1人当たりの標準的な担当件数を教えてください
欠員対応欠員が出た場合は担当ケースをどのように分担しますか
教育入職後の引継ぎやOJTはどのように行われますか
相談体制困難事例を事業所内で相談する仕組みを教えてください
ICT記録・ケアプラン・データ連携にどのシステムを利用していますか
残業ケアマネの月平均の時間外労働はどの程度ですか
休日休日の電話対応や緊急連絡はどのように分担していますか
施設兼務施設ケアマネと介護業務の標準的な兼務割合を教えてください

主任ケアマネや管理者求人の場合は、担当件数に加えて管理業務の範囲も確認してください。求人・配置要件の見方は、【2026年版】主任ケアマネの求人・配置要件はどう変わった?転職時の確認点で詳しく整理しています。

給与・休日・残業を面接で聞いても問題ない

給与や休日を質問すると印象が悪くなる、と一律に考える必要はありません。

勤務時間、賃金、休日、業務内容などは、入職するか判断するために必要な情報です。

労働契約を締結する際、使用者には賃金、労働時間、就業場所、業務など所定の労働条件を明示する義務があります。2024年4月からは就業場所・業務の変更の範囲なども明示事項に追加されています。厚生労働省:採用時に明示される労働条件

ただし、面接時間には限りがあります。求人票で分かる内容を最初からすべて質問するのではなく、説明を聞いたうえで不明点を確認すると自然です。

転職エージェントを利用している場合は、給与レンジ、残業、担当件数などを企業へ事前確認してもらう方法もあります。直接応募の場合は自分で確認します。どちらが正解ということではありません。

未経験ケアマネの面接では何を伝えるか

介護支援専門員としての実務経験がない場合は、経験者と同じ実績を見せようとする必要はありません。

これまでの仕事から、ケアマネジメントにつながる経験を整理します。

  • 利用者・家族との関係構築
  • 状態変化への気づき
  • 医療・相談員・リハビリ職との連携
  • サービス担当者会議への参加
  • 記録・情報整理
  • 新人教育・チーム内調整

回答例

ケアマネとしては未経験ですが、介護職として利用者の状態変化を記録し、看護師や相談員へ共有する経験を積んできました。家族への説明やサービス担当者会議への参加も経験しています。ケアマネとしては、まず制度と実務を学びながら、これまで培った利用者理解と多職種連携の経験を活かしたいと考えています。

生活相談員からケアマネを検討している方は、受験要件も含めて生活相談員とケアマネの違い・キャリア比較も確認してください。

面接前日に確認するチェックリスト

  • 応募先のサービス種別・法人概要・求人内容を読み直した
  • 志望動機を応募先の特徴と自分の経験につなげられる
  • 退職理由を事実に沿って短く説明できる
  • 職歴を1~2分で説明できる
  • 担当件数・経験年数など使用する数字を確認した
  • 困難事例・多職種連携のエピソードを1つずつ用意した
  • 逆質問を2~4個用意した
  • 給与・担当件数・休日など未確認の条件を整理した

回答文を一言一句覚える必要はありません。各質問について、話すエピソードと要点だけを覚えておく方が、追加質問にも対応しやすくなります。

面接後も仕事内容と条件を確認してから判断する

面接がうまくいったとしても、その場の印象だけで転職先を決める必要はありません。

ケアマネの働き方は、担当件数、管理者兼務、施設業務との兼務、事務職員の配置、ICT、休日連絡の体制によって大きく変わります。

内定後は、面接で確認した内容と労働条件を照らし合わせ、分からない点があれば入職承諾前に確認してください。

主任ケアマネとして働く場合の担当件数・管理者兼務・研修負担については、主任ケアマネの負担を減らす方法|担当件数・指導・更新研修の実務対策も参考になります。

ケアマネ面接は自分の経験を事実で説明する

ケアマネの転職面接では、模範回答らしさより、実際にどのような経験をし、どう考えて仕事をしてきたかを伝えることが重要です。

志望動機、退職理由、担当件数、ケアプラン、多職種連携など、それぞれの質問に対して一つずつ実体験を整理してください。

未経験の場合も、介護職や相談員としての経験からケアマネジメントにつながる要素を説明できます。

そして面接は、応募者が評価されるだけの場ではありません。担当件数、業務分担、教育体制、休日対応など、自分が継続して働ける職場かを確認する場でもあります。

参考にした主な公的資料

よくある質問

未経験からケアマネに転職する場合も面接対策は同じですか?

質問の基本は共通しますが、ケアマネとしての担当件数や実務経験ではなく、介護職・相談員などで培った利用者理解、家族対応、多職種連携、記録、情報整理などをケアマネ業務へどう活かすかを説明します。未経験であることを隠すより、入職後にどのように学ぶかまで伝える方が自然です。

面接で給与や休日について質問してもよいですか?

問題ありません。給与、勤務時間、休日、担当件数などは入職判断に必要な情報です。求人票や面接中の説明ですでに分かっている内容を繰り返さず、不明点を具体的に確認してください。転職エージェントを利用している場合は、企業への確認を依頼する方法もあります。

面接で回答を忘れそうな場合はどう準備すればよいですか?

回答文を丸暗記するのではなく、各質問について話すエピソードと要点を3~4個に絞って覚えてください。志望動機なら経験・応募理由・入職後、困難事例なら状況・対応・結果・学びというように構造だけ覚えておくと、質問の言い回しが変わっても対応しやすくなります。

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この記事を書いた人

中小企業診断士。元職業紹介責任者としてケアマネジャーなど資格職の職業紹介に携わり、医療介護企業の人事責任者として採用・人事制度設計・労務管理を担当。施設長・エリアマネージャー・主任ケアマネなど、介護管理職のキャリア形成・転職・採用に関する情報を発信しています。

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