主任ケアマネになるには|受講要件・修了後の役割・更新を確認する

まっく部長
中小企業診断士 元職業紹介責任者 元医療介護企業 人事責任者
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職業紹介責任者としてケアマネジャーなど資格職の職業紹介に携わり、 医療介護企業の人事責任者として採用・人事制度設計・労務管理を担当。 介護管理職の転職・採用・キャリア情報を、 公的資料と採用側・紹介側の実務経験をもとに執筆・編集しています。

主任ケアマネを目指すときは、これまでの業務と研修歴を、国の受講要件と実施都道府県の当年度募集に照らして確認します。経験年数だけで受講できると判断せず、必要な研修の修了、提出資料、申込み先まで順にそろえてください。

今の経歴から何を調べるかは、主任研修の確認順序の表へ進むと整理できます。初回の主任研修、主任更新研修、介護支援専門員証の手続を別の欄で確認しましょう。

目次

研修を受けた後、どの役割を担いたいかを考える

主任研修は、他のケアマネへの助言・指導や関係者との連絡調整、地域づくりなどに必要な知識・技術を学ぶ研修です。主任を目指す理由を、後輩の相談支援、事業所の管理、地域の連携づくりなど、自分が取り組みたい仕事で言葉にしてみましょう。

出典:厚生労働省「介護支援専門員資質向上事業の実施について」介護保険最新情報Vol.1233

「資格を取れば希望の働き方になる」と考える前に、勤務先が修了後にどの役割を期待しているかを尋ねます。指導や地域活動の時間を確保できるか、担当業務との分担を変える予定があるかも、受講前に相談できる項目です。

まだ初めてのケアマネ業務を始める段階なら、初任ケアマネの資格状態と担当開始条件を確認する記事が入口になります。この記事は、すでにケアマネとしての経歴があり、主任研修を検討する人を中心に説明します。

主任研修の申込みは経歴と当年度要件を照合。1 修了後の役割:指導・管理・地域支援の希望と勤務先の期待を確認。2 資料をそろえる:専門員証・研修歴・職務・期間兼務や休職を分けて整理。3 当年度と照合:国の共通条件と該当類型に加え県の要件・提出物・選定を確認。4 受講の準備:日程・費用・勤務扱いと不在時の代替を相談。申込み可能と受講決定を分ける。

現在地から申込みまでの確認順序

確認する順序手元でそろえる情報不足しているときの次行動
1 希望する役割指導、管理、地域支援のうち取り組みたい仕事と勤務先の期待修了後の職務を管理者へ質問する
2 専門員証と研修歴登録地、専門員証の期限、専門研修Ⅰ・Ⅱ等の修了証登録地・研修実施機関に対象研修を照会する
3 経験の内訳事業所とサービス種別、職務、勤務形態、従事期間、兼務や休職証明元の法人と募集窓口へ算入方法・証明様式を確認する
4 国の該当類型共通条件と、候補となる受講経路自分の経歴を示し、どの類型で確認すべきか尋ねる
5 当年度の募集募集年度、追加要件、提出物、申込経路、締切、選定方法前年の条件で申請せず、現行案内と窓口の回答を取得する
6 受講中の勤務日程、課題、費用負担、勤務扱い、不在時の担当代替受講を決める前に勤務先と具体的に調整する
編集上の確認順序です。表の全項目がそろっても、本人の受講資格や選定結果を自動的に確定するものではありません。

この表を使うときは、「資料で確認済み」「窓口へ確認中」「まだ資料がない」を書き分けます。例えば経験年数が足りると思っていても、対象となる業務や算入方法が不明なら、その欄を確認済みにはしません。

窓口へ質問する際は、「受講できますか」だけでなく、所属、担当した仕事、勤務形態、期間、修了済み研修を伝えます。窓口が追加資料を指定したら、その資料をそろえる段階へ進み、申込み可能という回答と受講決定を区別してください。

国の受講要件は、共通条件と四つの類型を組み合わせる

国の実施要綱では、提出した居宅サービス計画等を研修実施機関が確認し、自立支援に資するケアマネジメントを実践できていると認められることが前提です。そのうえで、所定の専門研修等の修了と、四つの類型のいずれかに当たることを求めています。

出典:厚生労働省「介護支援専門員資質向上事業の実施について」介護保険最新情報Vol.1233

区分国の要綱で確認する内容読者が確認する点
全類型に共通実践内容の確認に加え、専門研修課程Ⅰ・Ⅱ、または所定の実務経験者向け更新研修の修了修了証、提出する計画等、当年度の資料要件
類型①専任の介護支援専門員として通算5年・60か月以上対象となる職務と期間。管理者兼務は算入できる旨の規定あり
類型②所定のケアマネジメントリーダー養成研修修了者、または日本ケアマネジメント学会の認定ケアマネジャーで、専任として通算3年・36か月以上研修・認定の名称と証明、専任期間。管理者兼務は算入できる旨の規定あり
類型③主任介護支援専門員に準ずる者として、現に地域包括支援センターに配置されている人現任の配置と区分を示す資料。勤務経験だけで同区分としない
類型④十分な知識・経験を有し、都道府県が適当と認める人都道府県が示す条件と確認窓口。自己判断で期間を短縮しない
国要綱・別添5の2を要約したものです。各類型だけで受講が決まるわけではなく、共通条件と都道府県の受講要件・選定を併せて確認します。

出典:厚生労働省「介護支援専門員資質向上事業の実施について」介護保険最新情報Vol.1233

国要綱では、居宅介護支援のほか、地域包括支援センターや所定の施設・サービスでケアマネとして従事した期間も対象に含めています。勤務先の名称だけで算入せず、実際の職務と専任・兼務の扱いを当年度の募集に照らしてください。

出典:厚生労働省「介護支援専門員資質向上事業の実施について」介護保険最新情報Vol.1233

同じ法人に長く勤めていても、介護職の期間、ケアマネとして従事した期間、他職種を兼ねた期間は分けて整理します。休職、勤務形態の変更、複数事業所での勤務がある場合も、自分で全期間を足して受講可能と結論づけないようにしましょう。

当年度の募集で、証明する期間と申込窓口を確かめる

国要綱は、都道府県が地域の実情に応じた受講要件を設定することを認めています。国の類型を確認した後は、実施都道府県の募集年度、受講区分、追加条件、提出書類を読み合わせます。

出典:厚生労働省「介護支援専門員資質向上事業の実施について」介護保険最新情報Vol.1233

福岡県の令和8年度案内では、所属等に応じた受講区分と、その区分ごとの受講基準を示しています。初回の主任研修は勤務先所在地の保険者が申込みを取りまとめる案内で、国の類型番号と県の受講区分番号を同じものとして読まないことが必要です。

出典:福岡県「主任介護支援専門員にかかる各種研修の実施」令和8年度案内、福岡県「令和8年度主任介護支援専門員研修に係る受講基準」

これは福岡県の当年度例で、全国共通の申込方法ではありません。2026年10月4日の確認時点では同案内の申込期限は過ぎているため、これから申し込む人は次の募集や個別の取扱いを窓口へ確認してください。

出典:福岡県「主任介護支援専門員にかかる各種研修の実施」令和8年度案内

経験を示す資料確認したいこと不明な場合の質問例
過去の勤務先の証明ケアマネとしての従事期間と兼務の有無この期間はどの欄に証明し、誰の証明が必要ですか
研修修了証・認定資料研修名、修了日、今回求める研修との対応手元の修了証は共通条件に対応しますか
当年度の募集要項期間の基準日、提出する計画等、申込み経路経歴に不明点がある場合、申込前にどの窓口へ確認しますか
回答メモ窓口名、回答日、確認した区分と追加書類この回答は申込みの案内ですか、それとも選定後の受講決定ですか
資料を集めるための独自の質問例です。事業所独自の証明でよいと決めず、募集側が指定する様式を確認してください。

専任経験が5年未満でも、別の類型を確認する仮想例

ここからは手順を試すための架空例です。Aさんは専任のケアマネ経験が通算4年で、所定の認定ケアマネジャーの認定と、専門研修課程Ⅰ・Ⅱの修了証を持っている設定とします。

Aさんは「5年未満だから対象外」と決めず、国要綱の類型②と当年度募集を照合します。認定資料と業務期間を窓口に示し、今回どの区分で申込みを確認するのか、計画等の提出物は何かを尋ねます。

窓口から該当区分と必要書類の案内を受ければ、Aさんはその書類を準備できます。認定の種類や勤務期間が今回の条件に合うか未確認なら、不足資料を取り寄せる段階にとどめ、受講できると確定しません。

この例の4年は、別類型を調べる手順を示すための架空の期間です。全ての人が3年で受講できることや、認定を持つだけで自動的に選ばれることを示してはいません。

受講の時間と、修了後の任命を別に準備する

国の現行課程では、初回の主任研修は70時間以上、主任更新研修は46時間以上です。実際の日程や事前課題、提出物、受講料などは実施機関の案内で確認し、研修時間だけを勤務調整の全量にしないようにしましょう。

出典:厚生労働省「介護支援専門員資質向上事業の実施について」介護保険最新情報Vol.1233

勤務先には、研修日の勤務扱い、教材や交通費の負担、受講日の連絡対応を誰が引き継ぐかを尋ねます。補助や休暇の制度があっても、今回の受講にどう適用するかが分かるまでは、本人の負担が確定したとは扱えません。

受講に向けた法人の支援を詳しく確かめる場合は、研修の費用と勤務の条件の確認も使えます。補助される費用と支払時期、課題や移動の扱いを分け、研修名と受講予定を示して本人への適用を尋ねてください。

居宅介護支援事業所の管理者は原則として主任介護支援専門員ですが、研修を修了したことと管理者に任命されることは別です。修了後に管理者を打診される場合は、任命日、担当配分、権限、相談先を法人に確認してください。

出典:厚生労働省「指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準」

取得後の転職や任命の条件は、主任ケアマネの転職条件を確認する記事で整理できます。受講の可否と、提示された管理者職を引き受けるかを別の判断にします。

居宅以外の管理職を考えているなら、サービス別の管理者要件を確認する記事も参照してください。主任研修修了だけで、全サービスの管理職要件を満たすとは限りません。

主任更新と専門員証の期限・申請を別々に記録する

国要綱では、主任研修・主任更新研修の修了証明書に5年の有効期間を設けています。主任更新の受講対象には、期限と活動実績等による複数の類型があるため、初回研修と同じ経験年数の確認だけでは足りません。

出典:厚生労働省「介護支援専門員資質向上事業の実施について」介護保険最新情報Vol.1233

福岡県の現行案内は、主任更新研修の修了とは別に、介護支援専門員証の更新交付申請が必要だと説明しています。主任の修了証、専門員証、受講歴、交付申請をそれぞれ確認し、手元の証に書かれた日付を記録してください。

出典:福岡県「介護支援専門員証更新交付申請書の提出」主任更新修了者向け

転職や管理者への任命が重なる場合は、主任と専門員証の期限を就任予定に照合する方法も使えます。受講・修了・申請・就任の時点を分け、未確認の手続を窓口と法人へ相談してください。

分けて記録するもの確認する情報次の確認先
主任研修等の修了証明書研修名、修了日、有効期間満了日主任研修・主任更新研修の実施機関
主任更新研修の受講要件対象時期と活動実績、必要な証明実施都道府県の当年度募集窓口
介護支援専門員証登録地、有効期間満了日、現在の手続状況登録地の介護支援専門員担当窓口
証の更新交付申請必要な研修、提出期限、受付・処理の確認登録地の証交付申請窓口
専門員証と主任修了証の期限が同じだと仮定しないための整理です。日付の読み替えや本人の有効性判定は窓口で確認します。

制度見直しを知り、主任更新も不要と思った仮想例

別の架空例として、Bさんは一般のケアマネ更新制の見直しを知り、主任更新の申込みも不要になったのではないかと考えています。まず手元の主任修了証と専門員証を並べ、それぞれの期限と現在の募集案内を確認します。

令和8年法律第51号には、研修受講を要件とするケアマネ更新の仕組みの見直しが含まれます。この部分の施行区分は、公布後1年6月以内に政令で定める日であり、法律全体の原則施行日をそのまま当てはめることはできません。

出典:厚生労働省「社会福祉法等の一部を改正する法律について」令和8年法律第51号概要

2026年10月4日の確認時点では、関係政令案は意見募集の段階です。改正の決定だけを理由に現在の研修や申請を取りやめず、自分の期限に適用する手続を登録地・研修実施機関へ確認してください。

出典:e-Gov「社会福祉法等改正法の一部施行に伴う関係政令整備案」意見募集、福岡県「介護支援専門員証更新交付申請書の提出」主任更新修了者向け

Bさんが窓口から現行の主任更新と証交付の手続を案内されたなら、それぞれの申込先と期限を記録して進めます。改正後の取扱いについて追加案内待ちと回答されたなら、今の期限までに何を済ませるか、どの告知をいつ確認するかを再度尋ねます。

すでに専門員証が失効したか、登録や証の状態が分からない場合は、ケアマネ復帰時の資格状態を確認する記事で現在地を整理してください。改正を知ったことだけで、業務を再開できると判断しないためです。

取得だけでは希望条件が変わらないとき

受講の条件がそろっても、修了後の仕事や支援に納得できるかは別に考えます。指導を担いたいのに時間を確保できない、管理者就任は望まないのに前提となっているなど、希望との違いは受講前から勤務先へ伝えられます。

今の働き方を変えたい気持ちが主任取得の主な理由なら、ケアマネの働き方を変える選択肢も比べてみてください。主任を目指すことと、異動や職場変更で希望を満たすことを並べて考えられます。

ケアマネ経験が5年あれば、必ず主任研修を受けられますか。

経験年数だけでは決まりません。国要綱の共通条件、該当類型、都道府県の当年度要件と選定を確認し、必要な資料をそろえてください。

主任更新研修を修了すれば、専門員証も自動で更新されますか。

研修修了と証の更新交付は分けて確認します。登録地の案内で申請の要否、必要書類、提出期限を確かめ、修了しただけで手続完了としないでください。

この記事の執筆範囲

企業で人事部長・経営企画部長を経験しています。介護分野では、人材紹介事業の運営・求職者対応と、介護施設向けの採用代行に携わっています。

現在は中小企業診断士事務所で、HR DDなど人材と経営に関わる支援を行っています。この記事の記入例は、書き方や確認手順を示す仮想例です。

参考資料と確認日

本文の根拠資料は2026年10月4日に確認しました。確認手順や質問例は、読者が自分の条件を整理するための編集上の提案です。

出典:厚生労働省「介護支援専門員資質向上事業の実施について」介護保険最新情報Vol.1233

出典:福岡県「主任介護支援専門員にかかる各種研修の実施」令和8年度案内

出典:福岡県「令和8年度主任介護支援専門員研修に係る受講基準」

出典:福岡県「介護支援専門員証更新交付申請書の提出」主任更新修了者向け

出典:厚生労働省「指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準」

出典:厚生労働省「社会福祉法等の一部を改正する法律について」令和8年法律第51号概要

出典:e-Gov「社会福祉法等改正法の一部施行に伴う関係政令整備案」意見募集

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